マイクロエンジンのクランクケースの切削加工



小型ツインエンジンのクランクケース
の加工を行います。
極力贅肉を落とすため、円弧切削を
NCフライス盤にて・・・。


【2気筒エンジンのクランクケースを加工します】


【ケース外周加工】

  • 20φのジュラルミン棒から外径16mmを切削します。
  • フロントシャフト部の細い部分も荒加工しておきます。
  • デジタルノギスで寸法を確認・・・ジャスト16.00mm。


  • 【クランクシャフト穴加工】

  • クランクシャフト穴を加工します。
  • 下穴4.0φで穴あけし、仕上げは4.20φを通します。

  • (実際は後加工しました。)




    【汎用フライスのバイスとワークのセット】

  • バイスはスコヤでほぼx軸との平行を出し、インジケータで微調整します。
  • バイスでワークを挟み、ワークの水平もチェック・・。
  • エッジファインダーでワーク端面位置計測し、
    DRO(デジタル・リード・アウト)を「0」にセットして切削準備完了。


  • 【シリンダー取付け面と下穴加工】

  • 10φのエンドミルで平面加工を行います。
  • 追い込みは1.50mm・・・。
  • 続いて、8φのエンドミルでタップ下穴加工を行います。
  • エッジからの寸法を、DROで読み取り・・・深さは4.20mm。
  • 同様の加工を、下面側にも行います。


  • 【シリンダー取付け部 完了】

  • 2気筒のシリンダーは、交互となるため
    穴あけ位置は、異なります。



  • 【ここから↓・・NCフライス加工】

    NCフライス加工
    (↑画面をクリックすると、NCのCAD図が表示できます)
    【ケースの側面加工】

  • セットしてスタートボタンを押すだけで、両面の円弧切削を

  • 行ってくれます。20分程の加工時間です。
  • CNCがないときは、ロータリテーブルで行ったり来たりの作業でした。

  • 腱鞘炎になるくらいハンドルを廻さなければなりません・・
    軽量化のための肉抜きです。

    NCフライス加工
    (↑画面をクリックすると、NCのCAD図が表示できます)
    【ケースの中ぐり加工】
  • 加工をスタートして一休み・・コーヒーブレイク。
  • 後は、機械まかせで・・・OK。これが、NCならでは・・。

  • 本来は旋盤での中繰り加工になりますが、
    深さ精度を出すためと楽したいためです。



    【タップ下穴加工】

  • M2ネジ用の下穴を、1.6φのドリルで・・。
  • 4箇所の加工はアットいう間・・ドリルのセットの方が手間です。



  • これでNC加工は終わりです。時間にして、約30分程・・・。
  • 汎用フライスを使っての手加工では、半日掛りでした。
  • とりあえず寸法をチェック。1/100までピッタリ・・。
    (違ってても、どうしようも・・ない。)



  • 【つづいて・・タップ加工】


    【タップ加工】

  • シリンダー取付けネジは、インチのユニファイねじ。
  • タップは、ねじ切り・焼入れして、専用に作りました。
  • 8φと大きいため、タップをフライスにチャックして垂直に立ていきます。
  • M2のハンドタップは、ピンバイスで立てます。
  • 【タップの仕上がりをチェック】

  • シリンダーをねじ込んで、仕上がりをチェック
  • ピッタリ・・専用タップですから当たり前・・。


    【旋盤で仕上げ加工】




  • コンロッドが通る部分は接触しないよう、中ぐりで広げます。
  • シャフト軸受外部を切削して、突っ切りでカットします。
  • バリ取りしてこれで、やっと完成!

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