卓上ミニ旋盤 サカイマシンML-210



サカイマシンツール製のホビー用のミニ旋盤です。
幅500o程の小さな旋盤ですから重切削は到底無理ですが、
その小ささを生かしてマイクロ部品の加工専用機として・・・。
届いてすぐにシャフトを切削してみました。
切削面はそこそこ綺麗ですが、シャフトがテーパーに・・・?
長さ50mmほどでシャフト径は2/100mm違います。
根元に行くほど細くなりました。さすがにホビー用マシン・・・?
仕方なく改造と調整で高精度な実用マシンに
作り変えることにしました。


卓上ミニ旋盤 サカイML-210

【卓上ミニ旋盤 サカイML210】

サカイマシンはこれで4機種目・・・。
小さな機械でも大事なところは結構精度よく作られています。
高精度なマシンの素質はあるのですが、
後もう一歩・・・・なのが惜しいところです。
大陸製?の格安マシンと少しだけ違います。
この違いが大きいので、
何故かサカイマシンを苦労しながら使っています。^^;

【高精度小林鉄工製のスクロールチャックを・・】

標準のスクロールチャックは掴み精度があまりよくないので
高精度な小林鉄工製のレバーチャックに交換しました。
取り付け用の専用アダプターは自作しました。
このチャック1個で、中国製の小型卓上旋盤が買えます。--;
軸受けはアンギュラベアリングに交換する予定でしたが、
標準のボールベアリングを少し締め上げてガタを抑えています・・・^^;
ベアリングの寿命は短くなりますが、
その時はアンギュラに変更しよう・・・。

10φのエンドミルのシャンクをチャックして
1/1000計測のダイヤルゲージで回転ブレを計測すると、
振れは±3μmほどです。・・・思った以上・・^^;
主軸の平行度は、1目盛り1μのインジケータで計測しながら
主軸台に銅箔を敷いて再調整しました。
平行芯出しだけで、丸1日がかり・・・・。--;)


【小さいながらDROスケールも・・】

手持ちの台湾製?のDROを取り付けました。
小さな刃物台の動きを制限させることなく取り付けるのは至難の業です。
テーパー削りのアタッチメントも使えるようにスケールは刃物台に埋め込みました。
これで何とか動作機能生かしたまま計測できます。
Z軸は不要なので隣のボール盤代わりのフライス盤に取り付けています。
刃物台の送りネジには切子付着防止用に歯ブラシを加工して取り付けました。
あんちょこな割りには優れもので、切子はいつもクリーニングされて
送りネジはいつも綺麗なままです。

【主軸手動ハンドル&ダイスホルダー】

ネジ切り用に主軸に手動ハンドルを取り付けました。
朝顔ハンドルは汎用フライスで不要になったものを加工しました。
ダイス加工用のホルダーも製作しました。
ダイス25φとアダプターをつけて20φに使えます。

ホルダーはクラッチ式ですから指定のネジ長を切ったら
レバーから外れて空回りして一定のネジ長が切れます。^^;
(ネットオークションの写真を見てパクリました・・・m(_ _)m


【送りハンドルも・・・】

取るに足らない改造ですが、実はこれが大きい結果を・・・
送りハンドルの径が小さく、あまりに操作性が悪い・・・
サカイマシンの機械は全部小さいように・・・。
開発者も分っているようですがコストとの兼ね合いのようです?
でも、使う人が操作するのはほとんどこのハンドルです。
私が設計者なら、操作性は絶対に譲らないところですが・・・。

刃物台はサンドビック10×10バイトで歯高がセンターに来るよう
取り付け台を切削調整しました。
クィックチェンジャ無でもほとんど歯高調整しないで済みます。



小さな小さな旋盤ですが、大きい旋盤にはない
ごく小さな部品の切削に威力を発揮してくれます・・・。
マイクロな加工にはマイクロなマシンで・・・・。
そう思ってあえてホビーマシンを買いました。
重切削は出来ません。
でも、これで僅か0.3mmのシャフトも加工できるはずです。
後は、自分の目が追いついて行けるかどうか・・・--;

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