世界最小マイクロエンジンの製作を目指して


0.096ccのマイクロエンジンの製作

量産されたグローエンジンで最も排気量が小さいエンジンはCox TD.01エンジンでしょうか?
グロープラグのないディーゼルエンジンではもっと小さいものもがあるようです。
cox01エンジンの2/3の排気量の0.006ciの豆エンジンを製作しました。
cc表示の排気量は僅か0.096ccになります。
図面上では廻りそうですが、切削してみると・・・
とても、無謀に思えてきます・・・・(^^;)。

「マイクロエンジンの切削加工偏」はこちらから・・。




(写真をクリックすると、大きく表示できます)

【排気量0.096ccの豆エンジン試作!2008/3/31】

量産グローエンジンとしてはcox TD01エンジンが最も小さいエンジン?
あえてこれより小さい006エンジンを作ってみました。(^^)
コントロールできるスロットル付です。
試作1号機はスロットルはほとんど機能しませんでしたが、
2号機はスローも何とか効いてくれます。
もう少し慣らし運転を行えば安定してくるはず・・・?
グロープラグはcox製を追加工して、
他は全部切削加工しました。・・・(^^;)



【左:cox TD01エンジン 右:試作した豆エンジン】

今まで小さかったcoxがいやに大きく見えてきました。
燃料タンクがないので余計です。
こんな小さなエンジン用のプロペラは市販されていませんので、
coxのものから仕方なく製作しました。
ダイヤ径2.5インチ、ピッチ1.0 ?、ピッチはおよそです・・・・(--;)



【試作したシングル&ツインエンジン】

性能を確認するためそれぞれ3台試作予定でしたが、
単気筒1、2号機とも快調に廻るので3号機の製作は中断・・・・。
違いはピストンを軽量化のためスチール→アルミ製へ
シリンダーの給排気ポートの変更、
スロットル径と取り付け角の変更等です。
クランクシャフトはミニチュアベアリング(7×4)で
片側のみ受けています。


【テスト運転中の単気筒1号機】

テストランでは、まだシリンダーの冷却フィンを切っていません・・・。
まるで水冷エンジンみたいです。
まだ慣らし運転が終わっていませんがニトロメタン15%で
max21,000rpmまで廻りました。

2〜3タンク(10cc程?)の慣らし運転で・・・。
スローもよく効きます。
これなら飛行機に搭載可能かも・・・・(^^)
微妙なエンジンですので、燃料の配合を少し変えて
テストしてみる予定です。



【試作中の1号機】

もう少し指が小さければ作業もやり易いのに・・・。
目も悪いし・・・・。
シリンダーボア径5.01mm、ストローク4.90mm・・・
ピストンとのクリアランスは5ミクロン前後です。
研磨しなければとても入りません。



【試作エンジンの専用マフラー】         【cox01模型エンジンによるキャブテスト】

[左]:指輪ではありません・・・(~~;)
小さくても結構うるさいのでサイレンサーを作りました。
オイルの飛散は防げますが・・・・排気音は?。
少し懲りすぎ?・・・(--;)

[右]:coxエンジンは素晴らしく良く出来ています。
マイクロエンジンの参考エンジンはもちろんcoxです。
キャブもいくつか試作しましたが、・・・
最もシンプルなエアースロットルが超小型には向いている??



【左:cox01エンジンのピストン 右:今回試作の豆ピストン】

ピストン外径は5.00mmです。
コンロッドとの接続はボールエンドをカシメています。
coxはスチール製ですが試作はは硬質アルミで製作しました。
部品を切削してるより、加工冶具を作っている方が長い・・・(--;)


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【Micro006s クランクケース3D】

クランクケースの3Dですが、
残念ながら私のPCでは作成できません。
昔、お世話になった若い設計者が昼休みに・・・。
3D CADはもっと勉強しておけばよかった・・・(--;)。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(おまけ↓)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



【0.096cc×2水平対向エンジン1号機】

試作途中のツインタイプです。
やっと産声をあげました。
後はシリンダーの冷却フィンを切って試作完了です。


【水平対向のクランクシャフト】

試作途中のクランクシャフトです。
シャフト径3.98mm、クランクピン径1.40mm
片持ちになりますので、液圧縮は厳禁です。
軸受けは7×4のボールベアリング仕様です。
クランクシャフトの連結に苦労しましたが、
フロントロック式が今のところベスト?


【水平対向エンジン2号機のテストラン】

1号機はシリンダーのコンプレッション不足で回りませんでしたが、
2号機は一発始動しました。
エンジンは心地よい圧縮が命・・・。(^^)/



【マイクロツインエンジンの試作完了】

シリンダーのフィンをカットして、試作完了・・・(^^)
何故かいつも1号機は不発・・・、2号機は格段高性能に・・。
思惑どうりには行かないのが常かも・・・(^^)/
まだ慣らし運転は終わっていませんが20000rpmまで廻り、
スローは10500rpm前後で安定しました。
何とか持ちこたえる最スローは9500rpm程度です。
プロペラが小さいだけに1万回転ではほとんど推力はありません。
動力は回転数の3乗に比例だったでしょうか・・・・?
少し慣らせば、飛行機に搭載できるかも?





【オール切削加工のマイクロツインエンジン】

ツインタイプも数台製作しました。
オール切削加工と言っても、プロペラはcox01用です。
シングルエンジンと違って各気筒のバランスが難しい・・・。
これでやっと小さなエアロンカに搭載できるエンジンが完成!
金属加工ばっかりやってると、バルサの木工が疎かに・・。





超小型2気筒 ラジコン模型エンジンの製作

超小型 模型エンジンのテストラン
超小型 模型エンジンのテストラン

【2気筒 ラジコン模型エンジンのテストラン】

排気量0.16cc×2の水平対向2気筒模型エンジンのテストランです。
最高回転数は20,000rpmまで回りました。安定回転数は15,000rpm程度です。
アイドリングは、8,500rpmまで下がりますが1万rpm以下になると不安定に・・・。
シリンダー&ピストンはcox01用のものを流用しています。
通常の立方インチ表示では、.02エンジンでしょうか。
排気量あたりの単価を、2000ccクラスのエンジンに換算すると、
なんと・・・1億2千万円くらいの価格に・・・。
(燃料タンクはお弁当用の醤油さし・・・^^;)


リードバルブ式 ラジコン模型エンジンの製作

【リードバルブ式 ラジコン模型エンジン】

同じ排気量ですが、リードバルブ方式の吸気システムです。
エンジンはコンパクトで、部品点数も少なく、軽量になります。
問題はリードバルブの材質と厚み・・・・一般事務用のOHPフィルム
0.1mmでテストしました。回転は安定しません・・・・。
アメリカcox社製peeweeのリードバルブは、銅合金?製、厚みは、0.03mmです。
coxは、わずかな妥協も許さないところが多く驚きます・・・・。

東急ハンズで板厚0.05mmと0.01mmの銅箔を入手して再テストしました。
0.01mmのもので何とか20000rpmで維持できましたが、低速では不安定・・・
エンジンの安定性能を確保するには、やはりロータリーバルブ式かも・・・?


ロータリバルブ式 模型エンジン製作

【後方ロータリーバルブ式 ラジコン模型エンジン】

吸気方式を、リードバルブから後方ロータリバルブにしたものです。
構造は複雑になりますが、安定した回転が得られます。
キャブレターも専用に加工しました。
(テスト運転中の写真は、coxキャブを改造したものです。)
数タンクの慣らし運転で最高回転数34000rpm、凄すぎ?
(34000rpm ??回転計が倍カウントしてました・・17000rpmでした。)
アイドリングは、7500〜8000rpmで何とか持ちこたえます。(ニトロM15%)
低速時の混合気がリッチ気味になり、キャブのバランスが結構難しいようです。
飛行機に搭載する実用エンジンとしては、性能はもう少し・・・


マイクロエンジンパーツ
(クリックすると大きく表示します)

【マイクロ模型エンジン パーツ】

後方ロータリバルブ式ラジコンエンジンの主なパーツです。
シリンダー&ピストン、グローヘッドはcox01用のもの・・・。
後は、切削加工したもので、特に精度が要求されるのは、
クランクシャフトの連結部になります。シャフトは簡易の浸炭焼入れ後に、
靭性を確保するため、焼き戻し処理を行いました。
通常、模型エンジンのクランクシャフトは、浸炭焼き入れ、もしくは、
低温での窒化処理を行っているようです。(窒化は自分では出来ません)
詳しくは、加工のページで・・・。


センターロック式クランクシャフト シャフトのロック機構
フロントロック式クランクシャフト ロックキー溝?加工

【新作:マイクロ模型エンジン クランクシャフト】

新作のクランクシャフトです。
前回のものは、クランクピンの連結固定を1φのテーパーピンを
打ち込んでロックしたため、二度と分解できませんでした。^^;

上段のものはセンターリングをM2の芋ねじで押し広げロックしますので、
分解組み立てが可能です。
加工精度の問題でしょうか?なかなかシャフトの芯が出ません。^^;

下段のものはは、フロントロック式のものです。
このタイプが一番実用的・・・?
クランクシャフトの連結は僅かなガタがあってもエンジンは回りません・・。



ロータリーバルブ式 ラジコン模型エンジン リードバルブ式 ラジコン模型エンジン ラジコン模型エンジン後部
リードバルブ式 ラジコン模型エンジン 超小型ラジコンエンジンキャブレター ロータリーバルブ式 ラジコン模型エンジン側面
リードバルブ式 ラジコン模型エンジン リードバルブ式 ラジコン模型エンジン ラジコン模型エンジンマウント
(↑画像をクリックすると、大きく表示します)


小型coxエンジン様々
超小型模型エンジンcoxTD.01 超小型模型エンジンcoxTD.02

【cox製.01&.02 R/C模型エンジン】

スロットルを加工しエンコン仕様にしたものです。
TD02(右)は、かわいいマフラーも製作してみました。
いずれも、キャブ吸入側のエアを調整するものです。
絞れば、空燃比は燃料リッチで、低速運転となります。
意外と、安定したレスポンスが得られます。

coxTD02 R/C coxTD02 R/C coxTD02 R/C
(↑画像をクリックすると、大きく表示します)


超小型ラジコン模型エンジンJOHN G05

【JOHN G05 R/Cラジコン模型エンジン】

cox製ではありませんが超小型の.03R/Cエンジンです。
キャブはなかなか良く出来ています。
マイクロエンジン製作の参考用エンジンです。



いづれも、決して、私の手が大きいのではありません。
模型エンジンが小さいのです。
でも、音だけは一人前に大きいです。
隣近所の方々、誠に申し訳ありません。・・・m(_ _)m

僅か0.32ccの小さな2気筒模型エンジンも
廻すだけならそんなに苦労はありませんが・・・
性能と耐久性を追及した瞬間に、とてつもなく難しい・・。
加工精度と材料と熱処理が鍵かな・・・・。

Tachino Products