星型エンジンは芸術的で、かつ幾何学的なエンジン・・・。
戦闘機に搭載するため、コンパクトで高出力のエンジンは出来ないものか?
昔のエンジン設計者の工学的な全てのアイデアを注ぎ込んで・・・。
見事なメカニカルな機構に、あらためて感嘆!・・・(^^;)
「甦れ!星型5気筒エンジンMOKI」はこちらから・・。
1947年製造?の星型5気筒のイグニッションエンジンです。
排気量1シリンダー3ccで5気筒で総排気量15ccほど・・・
60年間まだ火が入っていないエンジンです。
排気バルブにもカーボンの欠片もありません。
シャフト、ベアリングにも全く錆もなく。
後方にカム・タペット、ディストリビュータを装備しています。
シリンダー&ヘッドは一体型で球面燃焼室です。
先ずはグローで廻すため、OS製1Aキャブを取り付けました。
60年前のラジアルサウンドが聞けるのはもうすぐ・・・の予定。
もったいなくも思いますが、
軽やかな排気音をあげ大空に飛び立つために
生まれてきたのだから・・・。
テストラン・動画は近日中には・・・。
グローでのテストランでは何とか廻りました。
無茶苦茶、振動の激しいエンジンです。・・・・(--;)
クランクシャフトのウェイトバランスがうまく取れていないのでしょう?
60年前では適当だったのでしょうか?
コレクターの間では絶賛?のエンジンですが、
性能的にはガラクタエンジンとあまり変わりません。
(そこがまたいいのかも知れません?)
手でクランクすると変な引っかかりが・・・・。
運転は中止して、全部バラバラにしました。
原因は、コンロッドのピンが1本緩んで、抜けかけでした。
あぶない、あぶない。
と、言うことで動画はしばらくお預け状態です。
星型9気筒のグローエンジンです。
排気量は95ccとバカデカイエンジンですが・・
ダイヤサイズは意外とコンパクトです。
1シリンダーは通常の60クラスでしょうか、
9気筒ともなると100cc近くになってしまいます。
ドイツサイデル社のラジアルエンジンには
5気筒、7気筒、9気筒があるようです。
この9気筒エンジンをオーバーホーしてテストランを行いました。
星型エンジンの排気音は戦争映画に出てくるあの零戦のノートに近い?
ホームセンターでアングル材を買って専用に作りました。(夏休みの宿題?)
100cc近くありますので、飛んでいかないように台所の長椅子に固定し、
念のため、玄関のドアヒンジからロープで・・・・
[SEIDEL ST-996エンジン テクニカルデータ]
総排気量 | 94.8cc |
1シリンダの排気量 | 10.5cc |
RPMレンジ | 1000-5800 rpm |
ボア径 | 22.4mm |
ストローク長 | 26.9mm |
ダイヤ径 | 262mm |
質量 | 3.40kg |
最高出力 | 5.4Hp |
プロップ | D28"×P12" |
燃料 | グロー(OIL=6-10% NITRO=0-10%) |
複雑な機構の割には、部品点数は少なくシンプルです。
グローエンジンのため点火タイミングの機構はありません。
9気筒のため40度ごとに等間隔でシリンダーは設けられています。
ピストンの配置間隔も同様ですが、点火は主コンロッドを基準に
一つ飛ばしで、1-3-5-7-9-2-4-6-8の順になります。
星型エンジンは全て奇数シリンダーで構成されるのはこのため・・。
星型では各シリンダーの上死点、下死点が微妙にズレます。
コンロッドが無限大に長ければこんなことはありません。
グローエンジンでは、点火の進角調整の必要がありませんから
問題になりませんが・・・実機のイグニッションエンジンは・・・??
カムはドライブシャフトの回転をギアで1/8に減速し駆動されます。
カムロータには1週に4箇所カムが設けられています。
回転方向は、ドライブシャフトと逆回転になります。
とても始動性のいいエンジンです。プロップを数回クランクすると・・
共鳴音のような独特の爆音をあげました。
実機の星型エンジンを限りなく忠実に、手作りで再現したもの・・・?
R/C用ではありません・・実動の星型ガソリンエンジンです。
製作は1944年から1992年の実に48年間の長期に及ぶ力作です。
シリンダーボア径15.78mm、ストローク19.35mmで、排気量26.5t程です。
シリンダーヘッドは球面で、給排気弁とツインプラグを装備し、
エンジンダイヤ径は約165oと、星型エンジンとしてはかなり小さいエンジンです。
装備しているプロップは、ダイヤ径18.5インチ、ピッチは不明?
量産のモデルエンジンではありません。
ツインプラグ、オイルポンプ、ディストリビュータ、キャブ、・・・
など、リアルに再現されてると思います。
(実機のこの星型エンジン見たことがないので、何とも言えませんが・・・・。)
実機のエンジンは万一を考慮して、ツインプラグになっているそうです。
巡航回転数で、一系統の状態、ニ系統の状態をチェックして飛行はツインで・・・。
星型エンジンの故障は、電気系統が致命的になります。
シリンダー1個がだめになったら・・・抵抗が大き過ぎて・・・。
星型エンジンの基本はツインプラグ。・・・分るような気がします。
テストランでは何とか回りました。
キャブの状態がよく分りません?構造も?
あらゆる姿勢で安定した混合気を供給するなら、ダイヤフラム式?
今度、スライド式のキャブでフルスロットル運転を試してみたいと思います。
零戦の栄21エンジンは、7気筒を複列にした星型空冷14気筒・・。
模型用としての複列エンジンはあるのでしょうか?
星型エンジンを作ることが、ものづくり最高の「夢」・・
このエンジンの詳細については、また追って掲載して行くことに・・。